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ふるさと再発見特集

掲載期間:2016年4月1日〜2017年3月31日

勝手にふるさとランキング 昔から食べられている、歴史のある ご当地鍋10選 冬の定番料理「鍋」で身も心も温まろう

鍋料理がおいしい季節になりました。多種多様なメニューがあるなかで、心まで温めてくれるのは、やっぱり昔から食べられている定番の味。昔の人も同じ味を楽しんでいたと思うと、味わいもより一層深まるもの。郷土料理として古くから親しまれている鍋料理の歴史を紐解きながら、日本人なら一度は食べたいご当地鍋を紹介します。

監修 青木 ゆり子/あおき ゆりこ

e-food.jp 代表、各国・郷土料理研究家、料理ライター&フォトグラファー。記者として頻繁に訪れていたニューヨークで各国料理に目覚め、2000年に「世界の料理 総合情報サイトe-food.jp」を創設。60カ国以上の料理メニューや外国人客向けの宗教食、ベジタリアン、ビーガン、アレルギー、HACCPなどに対応する国際基準の調理現場を経験し、技術を習得した料理研究家でもある。50カ国以上の都市および日本の47都道府県、東京やニューヨークの各国料理レストランを訪れ、歴史・民族性・宗教などの背景をふまえた郷土料理の取材、写真撮影を行っている。
http://e-food.jp/

1位

山口県

ふぐちり

禁じられても食べたい! 伊藤博文との関係とは?
フグの切り身を季節の野菜などとともに昆布出汁とフグの骨の出汁で煮て、もみじおろしやポン酢でいただく鍋料理。シンプルな調理法はフグの上品な味をいっそう引き立てます。フグ食の歴史は古く、6000年以上前から食べられていたと言われています。しかし、戦国時代末期、下関あたりでフグを食べて命を落とす家来が増えたことを見かねた豊臣秀吉により、「河豚食禁止の令」が発布されます。江戸時代に入ってからも武士に対してはフグ食を禁じる藩が多くありました。明治に入っても中毒は絶えず、明治15年にはフグ食に対して処罰するという項目を含む違警罪即決令を発布。明治21年、下関を訪れた伊藤博文が、時化で他の魚が獲れないときにたまたま出されたフグを食べてその味に感嘆し、山口県知事に働きかけたことで山口県下ではフグ食が解禁されました。下関がフグ食の本場となったのはそのためです。その後、フグ毒の研究が進み、調理も免許制になり安全に食べられるように。先人のたゆまぬ努力のおかげで、現代の私たちはフグを堪能できているのですね。

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2位

北海道

石狩鍋

漁師の賄い鍋が郷土料理に。おいしさをアップさせた料亭のアイデア
サケをメイン食材にした味噌仕立ての鍋料理。北海道中西部を流れる石狩川にその名の由来を持ちます。サケの身や骨などのアラと豆腐や野菜を、昆布で出汁を取った白味噌仕立ての汁で煮込むのが基本のレシピ。発祥地の石狩では使わないのですが、他所では酒粕を加えたり、隠し味にバターや牛乳などを使う場合もあります。最後に山椒の粉をふりかけて食べるのもポイントです。「石狩鍋」と名付けたのは、石狩川河口近くにある明治13年創業の割烹「金大亭」とされ、明治時代に地元の漁師の賄い料理「鮭鍋」をベースに、自家製の味噌で味付けしたのが始まり。タマネギやキャベツなど、当時としてはハイカラな西洋野菜を使用するのは「金大亭」のアイデアとされています。「金大亭」の石狩鍋は、春菊やタケノコを入れるのも特徴的。現在は4代目の女将が、創業当時のままの建物とともに、伝統の味を守っています。

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3位

秋田県

しょっつる鍋

地元の人に育まれてきた独自の調味料と名産魚のマリアージュ
「しょっつる」とは秋田名物の調味料で、ハタハタなどの小魚に塩を加えて発酵させて作る魚醤のこと。そのしょっつるを使った秋田のご当地鍋料理が「しょっつる鍋」です。しょっつるの原料にも使われるハタハタのほか、タラやカワハギといった秋から冬が旬の魚をメインの具材にして、豆腐や野菜と一緒に鍋で煮込みます。塩辛いしょっつるを鍋に入れると、魚醤のまろやかな旨みとコクが楽しめるように。しょっつるが秋田県の海岸一帯で自家用として造られたのは江戸時代初期とされ、大門助右衛門という人物が現在の秋田市新屋(あらや)で造ったと言われています。魚と塩を樽に漬けるだけの素朴な調味料は、その製法が成立して以来、煮物や鍋の味付けに使われてきました。名産の魚と、地元の人に長年愛用されている調味料で作る鍋物は、まさに地域密着の郷土料理ですね。

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4位

福岡県

水炊き

写真提供:福岡市
おすすめポイント

起源は西洋料理? 貿易の地ならではの鍋料理
鍋に水(または湯)を張り、鶏肉、野菜を煮込んで調理するシンプルな鍋料理。調理法がシンプルな分、たれで変化を楽しめますね。博多水炊きの成立には諸説あります。有力なのは、江戸時代に長崎に伝えられた南蛮料理が、明治初年に博多に伝えらえて発展したという説。また、博多水炊きの発祥店といわれる「水月(すいげつ)」の創業者が、香港に渡って会得した西洋料理のコンソメと、中国料理の鶏の水煮をヒントに作り上げたものともいわれています。「水月」では野菜の歯ごたえを生かすために、白菜の代わりにキャベツを鍋に入れるのが特徴的。博多水炊きは、まず濃厚な鶏のスープを器に移して塩味を調節しながら飲み、それから鶏を食べ、さらに野菜や豆腐を鍋に加えてポン酢で食べるのが本来の流儀です。

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5位

兵庫県

ぼたん鍋

おすすめポイント

力強い野生の風味に味噌がよく合う山の滋味
イノシシの肉を主材料に、醤油や味噌で調味した鍋料理。イノシシが入手しやすい日本各地の山間部で郷土料理として根付いてきました。特に兵庫県・丹波篠山の、味噌仕立てのぼたん鍋は有名。明治時代、篠山に陸軍歩兵部隊第70連隊が駐屯し、訓練と称して捕獲したイノシシを味噌汁にして食べていたものが起源だと言われています。篠山で過ごした陸軍が全国にぼたん鍋の存在と、なかでもおいしいのは丹波篠山産だということを広めたわけですね。夏は暑く冬は寒い気候の中、起伏に富んだ地形を走り回って育った丹波篠山の野生のイノシシは、脂の乗った柔らかい肉質と独特の旨みが特徴的。また、イノシシの肉は辛めの丹波味噌と相性が抜群です。

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6位

茨城県

かにちり

おすすめポイント

元祖美食家のあの人も舌鼓! 食べられないところがない魚
深海魚のアンコウがメイン。冬の代表的な鍋料理として東日本で広く食べられていますが、とくに茨城県の郷土料理として有名です。さまざまなスープで調理されていて、醤油や味噌仕立てはもちろん、肝を鍋で炒めてから作る「どぶ汁」は、より濃厚な風味が楽しめます。起源は、江戸時代前期に人見必大が著した『本朝食鑑』にアンコウについての記載が見られることから、元禄時代から親しまれていた様子がわかります。『貞徳狂歌集』にはアンコウを吊るして捌く調理法も表現されています。また、美食家として知られている水戸黄門こと徳川光圀が食したとも言われています。

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不可能を可能に。自然薯の栽培は茨城から

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7位

福井県

ぼたん鍋

おすすめポイント

物流の要所で日本海の恵みがさらにおいしく
「かにちり」とは、ちり鍋(昆布などでごくあっさりと風味をつけた出汁)を由来とする鍋料理。越前ガニが特産になっている福井県のかにちりは、肉厚なカニの旨みをそのまま味わうことができ、カニの出汁が出たスープで締めに作る雑炊も絶品です。カニは古くから身近な存在として食され、現存する日本最古の歴史書『古事記』には、すでにカニが登場しています。平安時代の『延喜式』には、カニを朝廷への献上品にしたという記述もあります。また、福井県は北前船の航路上にあり、昆布の流通経路であったため、昆布を使う「ちり鍋」の食文化が発展し、カニをちり鍋にして食べるのが浸透したようです。

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8位

東京都

柳川鍋

写真提供:うなぎ錦水
おすすめポイント

実は夏の食べ物! 精の付く鍋は冬でもおいしい
「柳川鍋」はドジョウを使った江戸生まれの鍋料理。開いたドジョウとささがきゴボウを甘じょっぱい割下で煮こみ、ネギを加えて卵とじにしている点が特徴的。ドジョウもゴボウも精の付く食材と言われ、本来は夏に食べるものでした。柳川鍋の原型である「どぜう鍋」は、現在も浅草で営業を続ける「駒形どぜう」の創業者である越後屋助七が考案したものと言われていますが、柳川鍋の起源や名前の由来については諸説あるようです。江戸時代の天保年間に日本橋の料理屋「柳川屋」が考案したという説、鍋に並んだドジョウが柳の葉のようだったからという説、福岡の柳川焼きの鍋を使ったからという説……。ありがたいことに、いずれにしても現在は「駒形どぜう」などで、おいしい柳川鍋を楽しむことができます。

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コンクリートジャングル? 自然だって豊かなんです

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9位

広島県

牡蠣の土手鍋

写真提供:広島県
おすすめポイント

「土手」の由来は諸説あれど、
この調理法は広島だけのもの

広島県府中市の特産品である府中味噌を鍋の内側に塗り、生ガキと豆腐や野菜を煮ながら食べる広島県の郷土料理。食べる直前に味噌を崩し、好みの味加減にするのが特徴です。広島県ではカキの養殖が室町時代から行われていて、身近な食材でした。名前の由来は諸説あり、味噌を土手のように塗る様子からとする説や、江戸時代に広島のカキを大阪まで輸送した船が、川の土手下で鍋を食べさせていたことからこの名がついたという説、安芸郡(広島県)に住んでいた土手吉助というカキの行商人が、大阪に商売に出かけて鍋料理を作り、評判になったのが始まりという説もあります。

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世界で高い評価を得る熊野ブランド

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10

静岡県

静岡おでん

おすすめポイント

駄菓子屋で食べられる鍋料理!
静岡県民のソウルフード

日本全国で親しまれている「おでん」ですが、静岡スタイルは、毎日出汁を継ぎ足しながら煮込むため、煮汁が真っ黒なのが特徴。だいたい富士川から大井川までの範囲、静岡の中部エリアがメッカです。牛スジ肉、ちくわなどの練りもの、こんにゃく、卵などのおでんの具がそれぞれ串に刺っているのも特徴のひとつ。串の形で値段がわかるという、合理的な一面もあります。イワシやサバ、アジなどの魚を骨ごと練りこんで作る「黒はんぺん」は静岡ならではの味で、その独特の歯ごたえと深い味わいを堪能したい逸品です。カツオ節の削り粉と、青のりをふりかけて食べるのもポイントです。静岡おでんは、大正時代に静岡大火を逃れた人たちが、静岡駅近くの青葉公園周辺でおでん屋や駄菓子屋を開き、それが戦後発展して定着したのが始まりだと言われています。

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旅路の中心地ならではの名産品、塗下駄

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